不登校はギフトで、取り越し苦労。

不登校はギフト。

 

そんな記事をどこかで見かけたけど、本当にそうだなって今だから思える場面に遭遇。

それは何気ない瞬間でしかなく、普通と言ったら普通でしかないし、当たり前と言ったら当たり前でしかない。

 

不登校の間、引きこもってずっとオンラインゲームをしていた息子。

オンライン上で知り合った同い年の友達と、不登校中はずっとそのこと時間が合えばゲームをしていた。

もちろん。相手の子は学校に行ってる。

学校が終わってからの夜だったり、週末の休日だったり、暇が合えばいつも一緒にゲームをしてきた。

 

中学を卒業してから、それぞれに新しい生活がスタートして疎遠に…

 

やはり、別の生活が始まるとどうしても疎遠になりがちな人間関係。それは大人も同じだと思う。大人はもっと複雑に考えがちで、疎遠になるとなかなか関係の距離がまた縮まるにはきっかけがないと難しい。

でも、子供たちは違った。

中学を卒業して、みんな高校に上がって、生活の時間がすれ違いになってから、オンラインゲームから遠ざかっていた息子。

 

息子の部屋からヒソヒソ話し声が聞こえてくる。

独り言か?

部屋をのぞいてみたら、久し振りにヘッドッセットをしてゲーム画面に向かって話しかけてる。

ずいぶん楽しそう。

 

「誰とやってるの?」

 

中学時代によくゲームをしていた相手のこの名前が出てきた。

疎遠だったわりに、きのうもゲームしたかのようなやり取りに、なんか拍子抜けした私。

心配していたわけじゃない。と、思っていたけど、実は息子が友達と距離を置こうとしてることに、不思議だったし心配だったのかもしれない。ゲームだけの関係だからという冷めた感じが、すごく自分を呪っているようにも見えて、おいおい息子よ。前に進もうとしてるのに、削らなくていいところを削ろうとしてないか?なんて思ってた。

 

一人の時間が増えて、田舎という環境で周りには田んぼしかない場所で、オンライン上であろうと友達という縁を遠ざけたら、いったいなにが息子を動かすんだろう?そんなことを考えていた。

 

なんだ。

取り越し苦労じゃん。

 

ほんと、そんなオチ(笑)